社会人ならば出くわす場面も多い就任祝い。
就任した当人にとっては人生の大事な節目です。その記念すべき節目に、贈り物をするのは社会人としてのマナーです。ここでは、就任祝いの際の胡蝶蘭の送り方について、基本的なマナーを解説します。就任祝いに胡蝶蘭を贈る際は是非参考にしてください。
就任祝いに贈り物をするときは、少し注意が必要です。
家族や身近な人であれば、仕事で使えるような少し高級な文具やネクタイを贈ると喜ばれるかもしれません。しかしこれは相手の好み、さらには今相手が必要としているものを細かく知らなければ贈ることができません。もし趣味に合わないものや使わないもの、すでに持っているものを贈ってしまった場合、おいておく場所に困って迷惑をかけかねませんし、自分の趣味を押し付けている形になり失礼になってしまいます。就任について相手に直接聞くのは大変失礼に当たりますから、このような贈り物はかなり親しい間柄に限定されると言えます。このようなことを避けるためにも、花を贈るというのが最も一般的で、無難です。就任祝いに贈る花としてよく用いられるのが胡蝶蘭ですが、これには理由があります。
「幸福が飛んでくる」という縁起の良い花言葉は、就任祝いでもやはり喜ばれる理由の一つです。さらに、鉢植えには根がついていますから「根付く=根付いて仕事をする」という意味も生まれ、よりおめでたい花として喜ばれます。
就任祝いの贈り物をする時期は、正式な辞令が出た後です。タイミングとして最も多いのは就任当日です。就任パーティなどが行われる場合は、その会場に前日までに届くよう手配しましょう。会社で行われる場合は当日の朝一番に届くように手配しておきましょう。 4月初旬や年末年始などのタイミングは、花屋さんが混み合ったり、注文が立て込んだりしてしまう可能性があるので、早めに手配をすませておくことが肝心です。 また、相手の役職名・氏名は事前に調べておき、絶対に間違えることのないようにしてください。 これを間違えてしまうと、どんなにタイミングを合わせて心のこもった贈り物をしても、台無しになってしまいます。
新社長就任の場合、先代のご不幸によるものである場合もあります。そのような場合相手は喪中であるかもしれないので、上記のようなお祝いは不要でしょう。ただし、最近は喪中をしない会社も増えています。喪中かどうかは先方に確認を取って確認をした方が良いでしょう。前社長が在職中の場合も、配慮が必要です。当日は挨拶を簡単にすませておいて、後日お祝いするなど、前社長にも失礼のないよう十分注意しましょう。 会社の方針や本人の意思でお祝いの品を辞退している場合もあります。この場合は先方から就任の通知が来た際にその通知に記載されているはずなので、よく確認しましょう。
就任祝いの贈り物は今後のビジネスチャンスにも大きく関わってきます。特に就任祝いパーティーなどがある場合は、自社のものだけでなく、その会社と取引のある会社から送られた花が会場の入り口あたりに並べて飾られる可能性が高いです。 その会社と付き合いの深い会社ほど立派な花でしょうから、自社から送る花が立派であれば、相手の会社の関係会社にも自社の存在をアピールできるのです。 就任祝いは、ある意味ビジネスチャンスともいえますので、相手との関係性などをよく考えた上で選びましょう。