葛尾村は東北地方の福島県に位置します。福島県は日本で3番目に面積が広く、大きく3エリアに分けられています。太平洋沿いで県の右側を浜通り地方、県の中間を中通り地方、そして県の左側を会津地方に分け、葛尾村は浜通り地方に分類されていますが浜通り地方と中通り地方の境に位置しています。
日本テレビ系日曜夜7時から放映されている「ザ!鉄腕!DASH!」内の人気コーナー「DASH村」は、現在も浪江町にありますが、原発事故の影響によりいまだに立ち入りが禁止されていることから、今年は隣町の葛尾村で田植えを行うことになりました。
その広さ1反(約1000平方メートル)で、5年ほど手つかずだった場所なので、開墾作業から田んぼをつくることが始まりました。2021年5月現在では、田んぼにする場所を切り拓き耕すところまで完了し、堆肥作りや苗床で発芽させるところまで進んでいます。
外部リンク:「DASH村〜米作り〜」https://www.ntv.co.jp/dash/village/index_otokomai.html
福島県はかつて東北で有名な仙台藩(別名伊達藩)の伊達政宗も、浜通り地方を除くほとんどの地域を治めていましたが、豊臣秀吉の小田原征伐以後は「八重の桜」でも有名な会津藩(23万石)、その他10万石に満たない多数の藩が存在していました。
ここ葛尾村は三春藩、相馬藩、二本松藩などに囲まれた奥深い山岳地帯ではありますが、葛尾大尽といわれる松本三九郎一族が製鉄業などで巨大な富を得、各藩に大金を献上するなどしてこの地域の安定を図っていました。そのためか、葛尾村では約6割の住民が松本姓です。
奈良時代の左大臣藤原魚名を祖とし、村上義清の居城で有名な葛尾城の城主でありましたが、村上氏に追いやられここ葛尾村にたどり着き、居城を懐かしみこの地を葛尾としたと伝えられています。
今も葛尾大尽屋敷跡があり、松本姓の歴史を感じることができます。
興味がある方は、葛尾大尽物語(http://www.katsurao.com/)でこの小さな村の物語から空想を膨らませていただけたら幸いです。
福島県の中でも過疎が進んでいた村ですが、追い打ちをかけるように2011年の東日本大震災に全村民が避難し、残念ながら現在は避難解除されたとはいえ全体の約2割しか帰村していません。
そんな中でも復興を目指し、少しでも葛尾村の魅力を伝えるべく活動をされている方々がいます。葛力創造舎(https://katsuryoku-s.com/)もその一つです。
通常なら持続不可能と思われるような数百人単位の過疎の集落でも、人々が幸せに暮らしていける経済の仕組みを考え、そのための人材育成を支援する団体(ホームページより抜粋)として葛尾村の魅力を伝えています。
是非葛尾村の魅力を発見してみてください。